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最新調査結果：世界トップレベルのザクセン州半導体産業のポテンシャルを示す

ザクセン州は欧州最大の半導体産業集積地であり、情報通信技術産業全体で3,600社を超える企業と81,000人の従業員を擁しています。これらの企業は、大学、研究機関、ネットワークパートナー、業界団体とともに、ザクセン州固有のエコシステムを形成しています。ザクセン州の特徴は、自動運転、革新的医療技術へのチップの利用、量子コンピューター開発など、最新技術や次世代テーマにおいて卓越した革新力とダイナミズムを発揮していることです。ザクセン州に新設された重要な2つの国立研究機関、天体物理学センター（German Center for Astrophysics）と化学転換センター（Center for the Transformation of Chemistry）もそれに貢献しています。

ザクセン州経済振興公社（WFS）の委託によるベルリン・イノベーション・テクノロジー研究所（iit）の直近の調査では、ザクセン州が半導体産業の活発な投資からいかに多くの恩恵を受けているか、またいかに大きな潜在的成長力を有するかが明確に示されています。このことは、進出事業者や現地企業のみならず、材料、機械、ソフトウェアやサービスなど、あらゆる分野のサプライヤーにとっても大きなチャンスがあることを意味します。ドイツ、ヨーロッパ、アメリカ、アジアに限らず世界各国の出資者やビジネスパートナーはザクセン州で多様なチャンスを手にできます。またザクセン州における半導体産業の経済規模は、今後10年間でほぼ倍増すると予想されています。

本調査が予測する2030年以降の州内の半導体エコシステムの発展性もきわめて興味深いものとなっています。例えば、エネルギー・資源効率化（「グリーン」半導体）や最先端製造分野において、さらなる成長が期待されます。また、半導体業界のサプライヤーとサービスプロバイダーからなる既存クラスターは今後、拡大・多様化していくと見られています。

将来的には、高度に自動化されたパッケージング工場や最新モビリティの開発センター等を備えることで、州内バリューチェーンのさらなる充実、拡大も射程に入ってきます。ザクセン州は伝統的に機械・自動車製造に強みをもっており、これは半導体産業にとっても大きなメリットとなります。またプロセス開発やチップ設計など特に知識集約型の上流工程の重要性がますます高まり、その発展には州内の充実した教育インフラが大いに貢献すると考えられます。

ザクセン州と日本の経済交流の発展と深化

ザクセン州と日本の関係は19世紀にまで遡り、貿易や研究分野で幅広い交流を行ってきました。その高い革新性と技術力により、ザクセン州は日本企業にとって魅力的なパートナーであり、協力関係をさらに拡大するために多くの機会を提供しています。

ザクセン州経済振興公社(WFS)は、長年にわたり山形大学と緊密な協力関係にあります。2023年には、半導体技術の最新動向に関するオンライン交流「日独ジョイントワークショップ」を共催し、ザクセン州と日本から企業、研究機関、大学等の関係者約100名が一堂に会しました。また東北大学、経済産業省東北経済産業局からも参加をいただきました。東北大学はザクセン州のケムニッツ工科大学およびフラウンホーファー研究所ENASと長年交流を続けています。半導体の最先端分野における日本とザクセン州との交流は、研究レベルからビジネスのレベルへと展開していくことが期待されています。

ザクセン州政府も強力なバックアップをしています。2023年にはマーティン・デューリック州経済大臣が訪日し、富士通、ラピダス、東京エレクトロン等の日本企業と会談しました。ザクセン州の半導体産業のダイナミックな発展を背景に、日本企業のザクセン州に対する関心の高まりが改めて明らかとなりました。日本とザクセン州は同じような価値観や産業構造を有し、また品質と技術に対する強いこだわりを持っています。こうした共通点は、協力関係の深化にプラスに働くことでしょう。

さらに今年の10月にはザクセン州経済振興公社（WFS）が率いる視察団が東京、茨城、名古屋、京都を訪れ、京セラ、キヤノンマーケティングジャパン、オムロン、村田機械等と面談を行い、交流を深めました。

また、東京には25年以上にわたってザクセン州経済振興公社（WFS）の日本代表部が置かれており、ザクセン州でのビジネスに関心を持つ日本企業に対する相談窓口となっています。ドイツやザクセン州でのビジネスや投資に関するご質問を日本語でお受けし、個別にご対応・ご説明させていただいております。